■手術日の朝

 朝5:30、起こされる。
 眠い眠い。

 まず一番に吐き気止め を飲まされる。
 その隣には、吐き気を催す2リッターの ボトルがでんと待ち構えている。

 吐き気止めを飲んで30分後、 6:00過ぎから下剤を飲み始めた。
 ポカリの塩分を濃くした ような味だ。
 何しろ、400ccのでかいコップに5杯である。

 女房から、なるべく早く飲んでさっさと出したほうがよい、とアドバイスを受けていたので、それでも1時間と少しかけて飲み干した。
 それから、都合5回の便通。最後は、まったくの水となった。



 8:00。
 食事のコールがあるが、私はおあずけ。
 その後、本日手術をするメンバーは、胸部レントゲンと肛門括約筋の検査を行う。

 痔の手術では、多少とも括約筋を削り取るため、手術前後でどの程度落ちるのかを測るのであろう。

 検査終了後、いよいよ点滴。
 出すものを出した後は、脱水を起こさぬよう、また栄養補給のために点滴だ。
 右腕をチューブにつながれると、本当に病人になった気分である。
 パソコンのコードに点滴のコードに、とベッド周りでの動きに注意が必要だ。



 10:00。
 85歳のKさんが退院されていった。もっとお話をお聞きしたかったのだが…。

 11:00。
 退院されたKさんの後に新しい入院者が来る。老夫婦だ。



 11:30。
 呼び出しがある。胃および腸内検査だ。
 胃カメラを飲む準備として、ゲル状のものを含ませられた。
 10分近く含んでいると、口腔内がしびれてきた。

 台に横になり胃カメラを飲んだ。
 胃カメラを飲むとき、2度ほど吐きそうになったが、入ってしまえば楽なものだ。

 胃の中をあれこれ見た後、今度は直腸内を点検。
 これが痔の部分だといわれても、正直よくわからない。
 胃と腸の色も鮮やかなカラー写真をいただいた。両方とも癌はなし。

 12:00。
 食事のコール。
 はい、私は9:00の水分補給が最後です。

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