■便との格闘

 寝苦しい一夜が明けた。
 昨日は肛門が痛かったので、出し切らないままに排便をストップしたのだ。
 そのため、残便感、残尿感のあるまま、さらに肛門は熱っぽい痛みを感じたままの就寝となった。

 そこで、今日は診察時に浣腸してもらってでも出そうと思っていた。
 まず、昨日黄色い小水だったので水分が足りないと思い、起き抜けに缶ジュースを買う。昨夕から通常食なので、どのジュースもOKである。
 お腹を緩めるのにいいだろうと、「オレンジとカルピス」というのを買う。

 朝食はパンであった。
 今日退院する3名は最後の食事だ。
 皆さん、顔つきが明るい。



 さて朝食後、便意を催してきた。
 いよいよ勝負だ。

 トイレの中でパンツを脱ぎ捨て、構える。

 最初にポタッと小さいのが落ちた段階でもう痛い。

 後続部隊が正門突破しようと圧力をかけているのが分かる。
 その圧迫が痛いのである。

 それが通過するときにこじ開けられるかと思うと、気持ちがひるむ。

 しかし、意を決していきんだ。
 と、一挙にすべりでた。
 大量である。



 が、その痛いこと痛いこと。

 直腸全体が中から痛い。

 その痛みが腰全体に広がり、思わず腰を浮かしたが、その腰がしびれているようだった。

 血も一滴二滴落ちた。

 こんなんで大丈夫かいな、心配になる。

 すぐにでも見てもらおうと思ったが、ベッドに戻って処置をするうちに徐々に痛みも引いてきたので、様子を見ることにした。

 10:00から入浴。
 この入浴で一息つく。

 緊張がほぐれていくのが分かる。

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8日目
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