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秋葉原事件1周年を迎えんとするときインタビュー依頼があった。TBS「みのもんたの朝ずばっ!」と、毎日新聞「特集ワイド」からだ。このような大手メディアから私の所へインタビュー依頼が来ること自体が、社会が少しずつ変化していることを伺わせる。
折しも小学生の殺人と、その加害者及び被害者の家族に焦点を当てた「アイシテル」というドラマを日テレで放映していた。これもまた、時代の変化を感じさせた。これまでは、犯罪当事者にのみ焦点が当たって、その家族に重点が置かれることはなかったからだ。
しかし、犯罪を生む背景には、そこまで個人を追いつめた環境がある。その環境の最も大きなものは「家庭」である(もっとも、その家庭も時代の波に飲み込まれているのだが←だから、社会環境を安定させるための政治の責任は大きい)。
とはいえ、犯罪が起こったときに、特にそれが成人以上の犯罪である場合、“大人”がやったことだから「親のせい」にするのは筋違い、という社会通念はまだ強い。その社会通念が事件の真実を暴くことを頑強に拒んでおり、社会は事件から学ぶことができないままでいる。そして、「悲劇を繰り返さないで」という叫びも空しく、悲劇は繰り返され続けているのだ。
テレビや新聞など概要を伝えるメディアでは伝えきれない内容であり、テレビも新聞も様々な価値観を持つ一般の人を対象にしているので、短い内容の中で「親が悪い」というイメージが一人歩きする危険性も高い。にもかかわらず、テレビも新聞も、よく伝えてくれたと思う。
感謝申し上げます。
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