| 冒頭に書いたとおり、私が最初に思い浮かんだのは大韓航空機撃墜事件だった。 ソ連の領空を侵犯し、撃墜された事件だ。 この時も、なぜベテラン機長がソ連領空を侵犯したのか謎とされた。 しかし、ここに書いたとおり、私は、機長から冷静な判断を奪った背景に「罰する組織」があったと思っている。 機長が自動飛行装置のミスに気付いたとき、真っ先に頭をよぎったのは、「始末書」と陰湿な罵倒だったのではないか。彼は、初歩的なミスのために時間と燃料を無駄にし無能の誹りを受けるよりは、空港に戻らずに昔ながらの羅針盤で目的地へ向うことを選んだのである。 結局、269人とプライドを天秤にかけ、そして269人よりも自分を選んだのである。 そして、撃墜された…。 誰がこの機長を責められようか。 誰が高見運転士を責められようか。 責められるべきは、個人をそこまで追い込んでしまう仕組みである。 では、どうすればいいのか。 |
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