| 私は、石油化学プラントでモノの管理をしたことがあるが、 生産管理の相手は石油精製メーカー、原料輸入商社、工場のオペレーター及び各セクション、本社生産管理部。 物流管理の相手は、船舶代理店、輸出入業者、税関・税務署、運送業者、製品ユーザー、本社営業等、多岐に渡った。 直接パイプでつながっている原料メーカー、製品ユーザーとは一蓮托生。いずこかのトラブルが待ったなしでこちらに影響した。 いきなりのオーダー、工場トラブル、品質トラブル、入出荷トラブル、運送トラブル、ユーザートラブル等々、変数は無数にあり、それに天気が加わった。 少しでも風が吹くと船舶を桟橋に着けられない。 原料タンクが小さいために、早く来ればタンクに入らず、空になれば操業ストップ。 そうならぬように船を手配するのだが、その微妙なポイントも風の影響で大きく狂う。 高圧密閉された化学反応の世界にありながら、一日たりとも天気のチェックをしない日はなかった。いかなる産業も“お天気”産業だと思ったものだ。 天気と風のチェックで朝が始まり、原料・製品のタンク在庫のチェックで1日が始まった。 そして、1日1日が勝負。 実際、決断に次ぐ決断で5本くらい同時に電話を取ったこともあった。 かような仕事から一転、人事に移った時、その間延びした仕事ぶりに驚いたものだ。 いわば、波長が超短波の世界から極長波の世界に移行した。 同時に、毎日の天気を気にしなくなったことに象徴されるように、 常に外に向かってアンテナを張っていた世界から、 内側にアンテナを張る世界に変わった。 その後は人事畑を歩むわけだが、2つの職種を経験して思うのは、人事オンリーで育った人間は外に対する感度が極めて鈍い、あるいは、外に対する感度がないと言うことである。 これが世の中の動きから取り残される一つの要因である。 (仕事柄:職種要因1) |