■人事部がチェンジモンスターになる理由


1、内向きの職種であること
 私は、石油化学プラントでモノの管理をしたことがあるが、
生産管理の相手は石油精製メーカー、原料輸入商社、工場のオペレーター及び各セクション、本社生産管理部。
物流管理の相手は、船舶代理店、輸出入業者、税関・税務署、運送業者、製品ユーザー、本社営業等、多岐に渡った。

 直接パイプでつながっている原料メーカー、製品ユーザーとは一蓮托生。いずこかのトラブルが待ったなしでこちらに影響した。
 いきなりのオーダー、工場トラブル、品質トラブル、入出荷トラブル、運送トラブル、ユーザートラブル等々、変数は無数にあり、それに天気が加わった。

 少しでも風が吹くと船舶を桟橋に着けられない。
 原料タンクが小さいために、早く来ればタンクに入らず、空になれば操業ストップ。
 そうならぬように船を手配するのだが、その微妙なポイントも風の影響で大きく狂う。

 高圧密閉された化学反応の世界にありながら、一日たりとも天気のチェックをしない日はなかった。いかなる産業も“お天気”産業だと思ったものだ。
 天気と風のチェックで朝が始まり、原料・製品のタンク在庫のチェックで1日が始まった。
 そして、1日1日が勝負。
 実際、決断に次ぐ決断で5本くらい同時に電話を取ったこともあった。



 かような仕事から一転、人事に移った時、その間延びした仕事ぶりに驚いたものだ。
 いわば、波長が超短波の世界から極長波の世界に移行した。

 同時に、毎日の天気を気にしなくなったことに象徴されるように、
常に外に向かってアンテナを張っていた世界から、
内側にアンテナを張る世界に変わった。

 その後は人事畑を歩むわけだが、2つの職種を経験して思うのは、人事オンリーで育った人間は外に対する感度が極めて鈍い、あるいは、外に対する感度がないと言うことである。

 これが世の中の動きから取り残される一つの要因である。
(仕事柄:職種要因1)

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